結婚、出産、育児、介護など、人生にはフルタイムで働き続けるのが難しくなるタイミングが何度か訪れます。そんなとき、「仕事を辞めるしかない」と考えてしまいがちですが、実はその前に選べる働き方があります。
それが「時短勤務」です。
単に労働時間を短くするだけでなく、ライフスタイルにあわせてキャリアを続けるための柔軟な選択肢として、今多くの注目を集めています。
本記事では、時短勤務を導入している企業の制度や活用事例をもとに、仕事と生活を無理なく両立させるためのヒントをお届けします。
求人の詳細はこちら
▼目次

時短勤務の制度って、どうなってる?
仕事と家庭の両立を目指す多くの人にとって、「どのくらい柔軟に働けるか」は企業選びの大きなポイントです。時短勤務制度は企業によって名称や内容が異なり、実際の働きやすさにも差があります。
【企業の事例】
A社:育児は小学校4年生まで、看護は1年間、1日最大2時間30分の短縮可
B社:申請理由を問わず、通常の6割〜8割の勤務時間を選択可能
(週休3~4日や所定労働時間を減らすなど)
C社:1日6時間勤務の時短+フレックス+フルリモート
このように勤務時間の長さだけでなく、働き方の柔軟さも企業ごとに異なります。
企業により、勤務時間はさまざま。チェックするポイントは?
短時間勤務制度を利用する際には、次のような視点で企業の制度を比較してみると良いでしょう。
たとえば、チェックポイントは以下のようなものがあげられます。
- 1日の所定労働時間
- フルタイムと比較したときの給与や評価制度の違い
- 制度の対象期間(育児・介護など)
- フレックス制度や在宅勤務との併用可否
- 子どもの年齢や家庭状況に応じた調整はどこまで柔軟に対応できるか?
一つひとつが、自分にとって働きやすい環境かどうかを見極める手がかりになります。
自分にあった働き方とは?
「何を基準に企業を選べば良いのか?」と悩む方も多いはずです。大切なのは、単に働く時間の長さではなく、自分の生活や価値観に合った働き方ができるかどうかです。
企業を選ぶ際には、「どのように働くか」を軸に
- 育児や介護と無理なく両立できるか?
- キャリア形成と両立できる環境があるか?
- チームとの連携が保てる働き方か?
- 通勤や業務内容が今の自分に合っているか?
といった視点から長く安心して働ける職場選びを検討してみてはいかがでしょう。
時短勤務はやむを得ずではなく、賢い選択肢
かつては「やむを得ず使う特別な制度」とされていた時短勤務ですが、現在では「育児・介護休業法」などの法整備や働き方改革の影響もあり、自らの意志で選ぶ前向きな働き方として認知が進んでいます。
多くの企業が、専門性を発揮しながら柔軟に働ける制度設計に取り組んでいます。
厚生労働省. “育児・介護休業法について”. 厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html(参照)2025-06-23
制度があっても、踏み出せずに迷ってしまうあなたへ
時短勤務制度が整っている企業でも、実際に利用するとなるとためらってしまう人は少なくありません。「給与が減ってしまうのでは」「評価に響くのでは」「キャリアにマイナスになるのでは」といった不安の声も多く聞かれます。
制度が“ある”ことに加えて、それを“安心して使える雰囲気があるかどうか”“実際に活用している先輩がいるかどうか”といった点も、職場選びでは見ておきたいポイントです。
働き方が変わると暮らしも変わる
ここでは、時短勤務制度に関する実態調査を実施し、社員の声を制度運用に活かしているアイエスエフネットの取り組みをご紹介します。時短勤務制度を積極的に取り入れており、実際にこの制度を活用している社員からは、ワークライフバランスの変化を実感する声が数多く寄せられています。
「育児や家庭との両立がしやすくなった」「家族との時間がしっかりと確保できるようになった」など、生活面でのメリットに加え、「自分の時間を持てるようになり、日々に余裕が生まれた」という声もありました。
勤務時間の調整が可能になることで、家事・育児・介護に向き合う心のゆとりが生まれ、仕事とのバランスをとりやすくなります。
また、「時短でも管理職として責任ある仕事を担っている」「周囲の理解とサポートのおかげで安心して働けている」など、制度だけでなく職場全体の雰囲気やチームの関係性が働きやすさを支えていることも大きなポイントです。
時短勤務は“制限のある働き方”ではなく、“自分らしく、無理なく続けられる働き方”として、実際に働く社員たちがその価値を日々感じています。
キャリアをあきらめないための工夫
厚生労働省「21世紀成年者縦断調査」によると、女性の退職理由は「出産・育児のため」が最も多く、ライフイベントを機に退職せざるを得なかったという声は今も少なくありません。
一方で、柔軟な働き方を選ぶことで「仕事を辞めずに済んだ」という人たちもいます。時短勤務は、働く時間を調整することで家庭や自身の事情と両立できる仕組みであり、退職やキャリアの中断を前提にするのではなく、「続ける」ための手段として選ばれるケースが増えています。
厚生労働省. “女性の退職理由”. 厚生労働HP
www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/seinen03/kekka3-2.html(参照)2025-06-23
ワークライフバランスが難しいと感じたら?
結婚・出産・育児・介護などのライフイベントと、仕事のバランスに悩む人は多くいます。「プライベートと仕事、どちらかを選ばなければならない」というプレッシャーを感じることもあるかもしれません。
しかし、働き方の選択肢が広がった今、「両立」は必ずしも無理なことではありません。自分の時間や状況に合わせた働き方を選ぶことで、プライベートも仕事もあきらめずに進める道が開かれています。
制度の有無だけで判断せずに、カジュアル面談などを通して実際に働いている人の声を聞くことで現場の雰囲気を掴むことが大切です。また、「今」だけでなく「働き続けられるか」も視野に入れ、復職制度やジョブローテーション*の有無、キャリア支援なども確認しておくと安心です。
*ジョブローテーション:従業員の能力開発やスキルアップを目的として、定期的に部署や職務を異動させる人事制度
ライフイベントにキャリアを左右されないために
「しばらく現場を離れると、戻ったときについていけなくなるかも」「再就職できるのか」といった不安は多くの人が抱えるものです。
フルタイムで働き続けることが難しい期間でも、時短勤務を活用して業務を継続できれば、経験やスキルをあきめずにプライベートとの両立がかないます。
キャリアを途切れさせない選択肢として、無理なく働き続けるための制度が用意されている企業も増えています。
「時短勤務=キャリアダウン」ではない
時短勤務をすることにより、キャリアの幅が狭くなってしまうという考え方もありましたが、今ではその見方も変わりつつあります。
働き方を見直すことは、キャリアを縮小することではなく、自分のライフステージに合った形で持続可能なキャリアを築くための一つの選択となっています。
時短勤務の課題と向き合うために
時短勤務を選択しても、任される業務量が変わらないといった声も少なくありません。
限られた時間の中で同じ成果を求められることに、プレッシャーや不公平感を抱く人もいます。業務の棚卸や役割分担の見直しがないままでは、「働く時間を短くしても仕事は減らない」というギャップが生まれ、制度が形骸化してしまう恐れがあります。
こうした現実をふまえ、時短勤務を前提とした業務設計や、組織全体での理解がますます重要になっています。
時短管理職の実例も増加中
時短勤務中でも管理職として働いている人は、一定数存在します。特に、企業では時短管理職を増やす取り組みが進んでおり、「時短でもマネジメントできる」という事例も増えています。
ただ、成功には役割や業務の再設計、チーム内での業務共有の仕組み、効率化が必要不可欠です。
「業務が多くてもう無理…」をなくすためには?
「今の業務量ではとても無理」という声が上がる職場では、制度があっても実際には活用が難しいという現実があります。
株式会社キャリアデザインセンターがワーキングマザーを対象に実施した調査によると、対象者の半数以上が「会社・上司の理解」と「時短勤務制度」は働きやすさに不可欠だと回答しています。一方で、約4割が「制度利用者の業務をどうカバーするか」という課題を感じていることがわかっています。
職場全体での理解やチームの協力体制が整えば、制度の活用が現実的となり、時短勤務の実現につながります。
女の転職type. “第27回ワーママってどう?”女の転職typeサイト. 2021-6-23,
https://woman-type.jp/academia/discover-career/data/vol-27/(参照)2025-06-23
安心して長く働き続けるためのアイエスエフネットの「ショート正社員制度」
アイエスエフネットでは、働き方に配慮が必要な方がキャリアをあきらめずに働き続けられる選択肢として、正社員雇用の短時間勤務「ショート正社員」の採用を行っており、採用数を拡大しています。
「ショート正社員」の特徴は?
ショート正社員として採用された方は、通常採用の正社員と同様に福利厚生のサービスを受けることができます。そのため、エンジニアとしてのキャリアを着実に積み重ねつつ、家庭やプライベートとの両立が可能な働き方を支援しています。
- 勤務体系
最大2時間まで勤務時間の短縮が可能 - 勤務時間の例
10:00~17:00、9:00~16:00
※通常勤務時間:9:00~18:00 - キャリアアップ支援
アイエスエフネットでは、時短勤務を利用する社員のうち15%が管理職として活躍しています。
「ショート正社員」制度の利用条件
育児や介護に限らず、資格取得のための通学や、本人の希望による働き方の見直しなど、さまざまな理由で利用することが可能です。ショート正社員制度は、ライフスタイルやキャリアのステージにあわせて、柔軟に働ける選択肢として設けられています。
アイエスエフネットの女性活躍推進に関する情報はこちら
まとめ:時短勤務で自分らしく働き続けるために
働き方の多様な選択肢が広がっています。時短勤務もその一つであり、「フルタイムが当たり前」という前提にとらわれず、自分にとって最適なペースで働くことが重視される時代になっています。
育児や介護、学び直し、心身のコンディションなど、ライフイベントや価値観にあわせて働き方を選べることは、辞めずに働き続けるための大きな支えになります。
制度としての整備だけでなく利用しやすい職場環境とチームの理解があってこそ、時短勤務は実現可能な選択肢になります。
働き方に迷ったとき、「時間を減らす」ことはマイナスではなく、自分のキャリアを守るための前向きな手段になり得ます。
現在募集中のポジションはこちら