当社のインフラエンジニアは、多くの場合、お客様先にて常駐して勤務しています。
「現場業務をしながらどのようにリスキリングを行い、エンジニアを育成しているのか」
気になる方もいるのではないでしょうか?

今回は、リスキリングに関するアイエスエフネットの取り組みを、実際の事例を交えて紹介していきます。

リスキリングとは

リスキリングをシンプルに訳すと「学び直し」になります。とはいえ、ただ学び直せば良いものではなく、「業務で必要なスキルが大幅に変化しても適応できるよう、働きながらスキルを獲得することや、価値を創出し続けること」を意識する必要があります。昨今ではDXによって、ビジネスモデルや事業戦略が大幅に変わる変革期を迎えていますが、人材戦略も例外ではなく、そのためリスキリングにも注目が集まりました。2023年、政府からも「個人のリスキリング支援に5年間で1兆円を投じる方針」が紹介され、リスキリングの需要は高まる一方です。

リスキリングのメリット

リスキリングを行うことによるメリットは、以下の4つが挙げられます。

  • 大幅な技術革新があっても対応できる
  • 従業員のモチベーションを高め、離職防止にも繋がる
  • 会社全体の技術力を向上できる
  • 新たなビジネスチャンスを生み出す可能性が広がる

どれも企業にとっては魅力的です。 「リスキリングを推進しない手はない!」と思うところですが、当社の場合、一筋縄ではいきませんでした。


当社における導入課題

当社はこれまで、数多くのインフラエンジニアを育成してきた実績があり、入社時の研修や初級資格を取得する支援の品質には自信がありました。最初に素養を身に付ければ、そこから様々な現場を経験して成長できる環境があるので、初期教育の効果は高かったです。しかし、これが全ての場合に当てはまる訳ではありません。成長できる環境を活かそうとする人は伸びる、ということに過ぎませんでした。そんな状況を打開するための変革が、当社におけるリスキリング施策でした。

まずスタートしたのは、オンライン研修の整備です。 既存の研修資料を活かすことができたので、最初こそ取り組みやすかったのですが、進めるにつれて複数の「壁」に直面します。

なかでも高い壁となったのは、以下の4つです。

  • 現場の業務内容も勤怠もバラバラで、1つの研修に大人数を集めることができない
  • 社内研修に参加するには、お客様との調整が必要
  • リスキリングしたからといって、すぐ実践できる業務に就けない
  • どこから学ぶべきかエンジニア自身が迷っている

当社の教育部では講師の人数に限りがあり、マンパワーでは解決できません。だからといって、お客様先の業務に影響が出るのもあってはならないことです。そのため、影響がない形でリスキリングを行う必要がありました。


リスキリングの実践2パターン

上記の課題に対処すべく、リスキリング施策を2パターンに分けて整備しました。

ショートリスキリング

ショートリスキリングの概要

数時間から数日の研修に単発で参加する、手軽なリスキリングプランです。サーバー・ネットワーク・AWSなど各分野の研修を数か月先までスケジュールし、興味のある研修が開催されるタイミングを見計らって、任意で参加できるようにしました。午前・午後・夜間・終日の4枠で時間帯を区切り、いずれかの時間帯で最低1回、ほぼ毎日研修を開催しています。また、スケジュールになくても希望者多数であれば、臨時開催にも対応します。ほかにも、実機や仮想環境を使ったデモ形式の研修も、月1回の頻度で行っています。

ショートリスキリングのメリット

  • オンライン研修がメインなので、1つの研修に大人数集めることが可能
  • 夜間やシフト勤務のエンジニアでも調整しやすい
  • スケジュールを事前に確認できるので、お客様とスムーズに調整でき、無理なく参加できる
  • 臨時開催も可能なので、受けたい研修に好きな日時で参加できる

カスタムリスキリング

カスタムリスキリングの概要

一人一人のキャリアビジョンに合わせて研修コースや学習プランをカスタマイズするリスキリングプランです。対象者は、意欲的で目標意識のある人に限定するため、候補になる人を社内推薦で選出します。講師が面談して具体的なキャリアビジョンをヒアリングし、 現在の業務からスキルアップできそうか見極めます。その結果、晴れてカスタムリスキリングの対象者となれば、約3ヶ月にわたりコーチングを実施します。通常業務に支障がない形で学習時間を確保してもらい、本人の学習を支援します。ほかにも、上記のショートリスキリング研修に優先して招待したり、当社のe-ラーニングシステムからオススメの動画研修を紹介します。学習進捗の管理や、講師に直接相談できる点も特徴です。

カスタムリスキリングのメリット

  • 中長期にわたりコーチングを受けることができる
  • リスキリングで習得したスキルを活かせる業務を準備しやすい
  • 派遣先のお客様にとっては、任せられる業務領域を短期間で拡大できる
  • 対象者自身も、「自分は正しい方向に努力している」という実感を持って取り組める

リスキリングの事例

ショートリスキリングとカスタムリスキリングについて、それぞれ実際の事例を紹介します。

ショートリスキリングの事例

受講後に、お客様との契約金額が5万円アップした事例です。

入社して数年、ヘルプデスク業務がメインの常駐先に派遣されていたSさん。「より専門性の高い業務にもチャレンジしたい」と思いながらも、日々の業務から一歩進んだ自己啓発ができていない状態でした。上長との面談でショートリスキリングを勧められたので、業務後に受講できる「構築業務フロー研修」と、土曜日に受講できる「1DAYネットワーク実機演習」に参加しました。研修に参加したことで、構築案件全体の具体的なイメージが持てるようなり、「専門性の高いエンジニアになったら、こんな業務をするのか!」と、将来のビジョンが明確になりました。また、実機演習でネットワーク機器に触ったことが自信に繋がり、「現場業務でも触れてみたい!」と、より強く想うようになります。これをきっかけに、Sさんは業務や自己啓発に、精力的に打ち込むようになりました。その姿がお客様に評価されて、なんと契約金額アップに繋がったのです。 さらに、ヘルプデスクよりも専門性の高い業務に携われるようになり、Sさんは複数の案件から自分のやりたい仕事を目指せるようになりました。

カスタムリスキリングの事例

受講後に、希望の業務に携わることができた事例です。

構築業務で4年の経験を積んでいる30歳のTさん。人柄の良さでお客様からの評判も上々なのですが、契約金額交渉では「リーダーポジションに就いてもらわないと、これ以上は上げられない」と告げられてしまいました。現場経験はあれどマネジメントのノウハウはなく、足踏みする日々……。そこで、現状の得意分野を伸ばしつつ新たなスキルも獲得するため、担当営業の推薦でカスタムリスキリングの受講を開始します。業務が多忙になる時期もあるため、継続的なスキル向上にはe-ラーニングシステムを活用して自分のペースで学習を進めました。さらに、お客様の後押しを得て学習時間を確保し、「リーダーシップ研修」をリアルタイムで受講。加えて社内のオンライン勉強会に講師として登壇して、客先業務で獲得したスキルのアウトプットも実践しました。これらの積極的な活動がお客様にも認められ、常駐先でも後輩を育てる立場につけるようになりました。新しく取り組む業務に苦戦しながらも、現在はやりがいを感じる日々を送っています。


まとめ

IT業界は流れが早く、数年たてば仕様は変わり、新しい技術がどんどん出てきます。これまでは、「OJTで業務を通じて育成しよう」と注力されていましたが、目の前の業務に専念するだけでは業界の変化に対応できません。そこで、各企業に求められるようになったのが、リスキリング戦略=いかに学び直しをするかです。当社では、現場業務で多忙を極めるエンジニアでも、ニーズに合わせてリスキリングができるよう、2パターンに分けて実施してきました。ただ、このやり方はまだまだ発展途上です。当社が目指しているのは、エンジニアが「この研修に参加したらキャリアアップできる!」と思ってもらえることです。積極的に参加したくなる環境にしたいと考えています。現場業務に従事していても、自ら成長し続ける。そんな人材を、これからも育成していきます。

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この記事を書いた人

株式会社アイエスエフネット

エンジニアと共に成長し続けるITインフラ企業です。

ITインフラエンジニアの育成に力を入れ、クラウドなど時代のニーズにあわせたソリューションを展開しています。また、年齢や性別、国籍、障がいの有無に関係なく、あらゆる方々がやりがいをもって働くことができるダイバーイン雇用に取り組んでいます。

エンジニアの転職や資格取得、DEIなどについて、役立つ情報を発信しています。

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