
人との出会いが人生を変えた
高校卒業後すぐに日本へ渡り、大学では国際学部に進学しました。日本に関心を持ったきっかけは、高校時代に旅行で訪れた際の出来事です。ふと肩がぶつかったとき、自分に非がないにもかかわらず「すみません」と声をかけられたり、お店では丁寧に接客してもらえたりと、日本の方の優しさに触れ「この国で暮らしてみたい」と強く感じました。
大学ではロータリークラブの奨学生に選ばれ、日本の小中高で韓国文化や平和を伝えるボランティアにも参加しました。日本での生活がとても気に入り、卒業後は自然な流れで日本で就職をすることにしました。
サービスの裏にある“しくみ”に惹かれて
最初に就職したのは、お台場にある会員制のホテルでした。経営者や富裕層のお客様ばかりで、顔と名前、車のナンバーまで覚えてお迎えする仕事を通して、サービスの本質を学びました。
一方で、お客様の目的や滞在の背景(仕事なのかプライベートなのか)などを把握しながら接客しているうちに、ふと「もし、このしくみを支えるITシステムが止まってしまったら、自分たちは何もできなくなってしまうのではないか?」と考えるようになりました。
「サービスの価値を裏で支えるITの存在がなければ、おもてなしのすべては成り立たないのではないか?」と気づいたとき、私は“ITで支える側”としてかかわりたいと強く思い、エンジニアを目指す決意をいたしました。
「外国籍だから」と感じた日々
未経験から開発系のIT業界へ転職し、Java・JavaScriptの研修を受け、社内システムをJavaで開発して成果物も作れるようになりました。
しかし、プロジェクトへの参画はなかなか叶わず、営業からは「この案件はあなたには合わないと思う」と言われたり、他の人には聞かれないようなことを自分だけが問われたりといった経験が続きました。「自分は信頼されていないのではないか」と感じると同時に、「外国籍であることを理由に認められていないのでは」と思うようになり、次第に働きづらさを感じて退職を決意しました。
サービス業に戻るべきか、それとももう一度ITに挑戦すべきか悩んでいたとき、アイエスエフネットに出会いました。年齢や国籍にとらわれない多様性を大切にする風土、そして韓国との交流があることにも魅力を感じました。何より、面接で出会った方々の人柄に「この人たちと一緒に働きたい」と強く思えたことが、入社を決めた一番の理由です。

結果で証明する、覚悟を決める
入社後は、「次こそ結果で自分を証明しよう」と覚悟を決めていました。同期の中で一番にLIPCを取得し、半年でCCNA、AWS、CompTIAなどの資格も複数取得しました。仕事と寝ている時間以外は、ほとんど勉強に費やしていました。そのような自分を会社が見てくれている実感がありました。
その後、某新聞社での大規模なPCのキッティング作業と設置案件を経験したのち、お客様先に常駐することになりました。そこではVMware仮想環境の運用を担当し、約1,000人規模のユーザーを支える仕事に従事しました。手順書の改善や効率化の提案なども積極的に行いながら、自分にしかできないことに集中して働く日々はとても楽しかったです。一方で、現場で学んできた知識や資格取得の経験を活かし、オンライン勉強会・実機演習を積極的に実施し、社長賞もいただきました。
そのような中、推薦で若手幹部候補(YEC*)に選出されました。もともと幹部になるつもりがあったわけではありません。ただ「自分にできることを、目の前の仕事に真摯に取り組む」といった姿勢を評価いただけたのだと感じています。やがてチームマネージャーに抜擢され、約10名のメンバーをまとめる立場となりました。
*YEC(Young Executive Candidate):若手幹部候補制度
35歳未満の社員を対象に選抜したアイエスエフネット独自の若手メンバー育成制度。
技術部門から教育部門へ──さらなる価値を生み出す
若手幹部候補生として管理職の経験を積むために、教育部門へ異動しました。教育部では外部研修を受けた経験をもとに、教材を社内向けに再構成をしました。ちょうどその頃、毎年100〜200名の新入社員が教育支援費を活用していたため、研修の内製化を進め、結果として年間1,000万円以上のコスト削減を実現することができました。
さらに、講師派遣の仕組みづくりにも取り組みました。販管部門でありながらも売上が創出できる体制を整え、大手研修会社の研修を自社講師が習得することで、自社内講習もブラッシュアップでき、教育の「質」と「効率」の両立を図りました。
努力が評価される組織へ──支店から会社を動かす
現在は名古屋支店の副支店長として、支店全体の売上・利益管理をはじめ、採用、教育、エンジニアのフォローまで幅広く担当しています。
日々、現場のメンバーと向き合う中で、それぞれの貢献のかたちが多様化していることを改めて実感しました。とくに、人事評価の評価項目にはない努力や価値を生み出しているエンジニアについては、現行の評価の枠組みでは十分に汲み取れないこともあるのではないか?という思いを抱くようになりました。
そこで私は、そうした貢献をより適切に評価するために、各部門へ個別にアプローチし、再評価の機会を設けていただきました。結果として、数十名のエンジニアが昇格することを検討することとなりました。
すべての制度が完璧である必要はないと思います。ただ、現場にいるからこそ気づける声を丁寧に拾い、努力がきちんと報われる環境を、これからも少しずつ整えていきたいと考えています。
恩返しの気持ちで、未来をつくりたい
就職活動が上手くいかず、つらい時期には、パチンコ店や寿司屋でのアルバイトも経験しました。そのようなときにアイエスエフネットが自分に手を差し伸べてくれたことに、とても感謝しています。
私は、アイエスエフネットは「日本で一番いい会社」だと思っています。そのような会社をつくってきてくれた人たちに恩返しをして、ここからさらに「日本一、グローバル一の会社」にしていきたいと思っています。
そのために、自分のやるべきことを見つけ、役割を全うするためにあらゆる挑戦していきたい、と考えています。